バックハンドは片手打ち? 両手打ち?

バックハンドは片手打ち? 両手打ち?

一般的に「バックハンドは片手か? 両手か?」という話になると、片手打ちバックハンドの人がいてもまず100%「両手バックにすべき」という結論になります。

「片手バックハンドと両手バックハンドは体の使い方が全然違う」「片手バックハンドは技術的に難しい上に教えてくれる人がない」「両バックハンドの方がはるかに習得しやすい」「打ち合っても不利だから片手バックを選択するメリットはない」などが共通認識になっているからです。

片手打ちバックハンドである私の場合

私は片手打ちバックハンドで打っています。テニスを初めてやった約20年前当時にNo.1だったサンプラス選手の影響で今で言えばフェデラー選手に憧れてというのと同じです。

その後、本格的にテニスを再開してから約10年経ちますが、片手打ちバックハンドがある程度納得して打てるようになったのはここ数年です。いくら練習してもボールとの距離感が分からない、強く打てない、回転がかけられない、コントロールできない、不安からついスライスを選択してしまうという片手打ちバックハンドが上達せず悩む人の典型的な状態でした。

テニス自体、6年半程は全く上達せず初級に近いクラスにいたのは他で書いた通りですが、テニスについての考え方を変えたことで1年半ほどでだいぶ打てるようになり、同時にそれはバックハンドについても考える機会となりました。

変わるきっかけになったのはやはり「ボールに働く物理的現象」「それを引き起こすための体の機能や使い方を考えること」です。

“ボールを打つと”いう基本的な体の動作を理解する

それまでは両手打ちバックハンドで打つことが全くなかったので、本当に片手バックハンドのことや片手打ちバックハンドで打つことしか考えていませんでした。

片手バックハンドがうまく打てないので両手バックハンドにしようかと試す人は居るでしょうが、それぞれの違いを考えるということはあまりしないと思います。この場合の違いというのは有利、不利や特性ではなく、“バックハンドでボールを打つという視点で体の使い方を考える”ということです。

ただ教えるだけでなく理解できるように説明できる人、参考にできる人が周りに居ない中、片手打ちバックハンドを上達させたいと思っている人は“とにかくたくさんボールを打つ中で技術や感覚を身に着けようと”します。このため、ボールはどうやって飛ぶのか、そのための体の使い方はどうあるべきかといった点には目が向きません。

ボールに働く物理現象とそれを起こすための体の使い方

人の体の構造や機能は左右対象なので、ラケットを両手で持とうが片手で持とうが、フォアハンドだろうがバックハンドだろうが、“事象を起こすための体の機能や使い方”は共通してきます。

フォアハンドにおけるラケットの動きで考えたように「テイバックから加速したラケットは慣性の法則により一定の軌道で運動しつづけようとする。体や腕の操作によってラケットをボールに当てよう、ぶつけようとするのではなく、安定して動こうとするラケットに働く物理的な力を阻害せず、補助するのが重要」なので、この原則はバックハンドにおいてもかわりません。

片手打ちバックハンドは難しい?

テニスを練習しているのに思うように上達しない最大の理由は、技術の低さやボールを打つ形やフォームではなく、ごく基本的な理解が抜けたままボールを打ち続けている経験値の蓄積だけが上達の方法だと考えていることです。

バックハンドについて言えば、日常生活において、バットも含め棒状のものを両手で持って振るという動作より逆手の片手一本で振るという動作の方が圧倒的に経験値が少ないのです。単にたくさんラケットを振る、ボールを打つというだけでは経験値からくる感覚の習得の差は埋められません。

ただ、これは経験値の少なさからくる習得のしづらさであり一般に言われる「片手打ちバックハンドの方が技術的に難しいから」というのとは違います。

確かに片手打ちバックハンドは技術的に難しい面や打ち合いで不利になる面もありますが、それはプロ選手のように回転のかかったスピードのあるボールをバックハンドでラリーを続けているような場合です。皆が思う “片手打ちバックハンドが打てるようになる” というのはもっと普通のレベル、普通にストロークが打てるかどうかというレベルのはずです。

そのレベルに普通に打てるようになって初めて片手打ちバックハンドが不利な点をどう対応すればいいかという話になるべきでしょう。“そもそも打てるようになってないこと”片手打ちバックハンドの技術的な難しさ” を同じ視点で考えるのはおかしいですね。これは習得しづらい点への言い訳と言ってもいいかもしれません。例えば、フォアハンドのトップスピンがかからないこととトップスピンの回転量を上げるのが難しいということは別の話です

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